禁煙外来
当院では禁煙外来を行っております
タバコの悪影響について
タバコにはニコチン、タールなどの多くの有害物質が含まれており、様々な悪影響が指摘されております。
・悪性腫瘍の発生
肺がん、食道がん、胃がん、大腸がん、口腔がん、膀胱がん、子宮頸がんなど
・循環器疾患
心筋梗塞、狭心症、不整脈、高血圧など
・脳血管疾患
脳梗塞、くも膜下出血など
・呼吸器疾患
慢性閉塞性肺疾患、気胸、呼吸器感染症など
・その他
逆流性食道炎、胃潰瘍、アレルギー疾患の悪化、糖尿病悪化、睡眠障害、肌のくすみ、色素沈着など
日本人では喫煙により、男性では8年、女性では10年寿命が短縮するとの報告もあります。
周囲の人への影響(受動喫煙)について
タバコは吸っている本人だけの問題ではなく、周囲の人がタバコからの煙(副流煙)を吸うことで健康被害が出るといわれています(受動喫煙)。またタバコの煙が壁や衣服に付着し、その後有害物質が気化してそれを吸い込むこと(三次喫煙)も問題になります。
なぜタバコをやめられないか
タバコをやめられない理由は、ニコチンによる薬物依存が大きな原因です。
ニコチンは依存症を誘発する力が非常に強く、使用中止の困難さは他の依存性物質(コカイン、ヘロインなど)と同等であると報告されております。禁煙時にニコチンの離脱症状が出るため、自力での禁煙を極めて難しくしています。(自発的に禁煙した人が、6ヶ月後に禁煙し続けている確率は4.9%と報告されています)
本人のやる気や気持ちが弱いから止められないのではないのです。
離脱症状について
禁煙後から時間の経過とともに、様々な症状が出現していきます。
禁煙後 | 症状 |
---|---|
1~2日 | めまい |
2日~ | タバコをほしがる (2~3日がピークで、3週間でほとんど消える) |
1~7日 | 睡眠障害 |
1~3週間 | 便秘、イライラ感 |
2~3週間 | 怒りっぽくなる、集中力の低下、疲れやすさ |
これらのニコチン離脱症状が、禁煙を困難にしている理由です。
禁煙治療外来について
当院では禁煙したい意思をお持ちの方を対象に、専門外来を行っております。
禁煙に使用する薬剤は、
- 貼付剤のニコチンパッチ(ニコチネルTTS)
- 飲み薬のバレニクリン(チャンピックス)
どちらか一方を使用して行います。
(どちらを使用するかは、持病や既往歴、車の運転や高所作業などの危険作業をするかなどで判断します)
治療期間は約3か月間となります。
費用について
禁煙外来は、費用が高いのではと、心配されているのではありませんか?
禁煙外来は健康保険が使えるため、自己負担が3割の人は約1万3000円~2万円程度になります。(過去に禁煙外来を受診された方でも、前回の治療開始から1年以上経過しておりましたら、再び健康保険が使用できます)
「禁煙にチャレンジしてみたい」、「チャレンジしたが失敗してしまった」、「禁煙をしてみたいが不安だ」、など禁煙を希望されている方でしたら、お気軽にご相談ください。
私たちと一緒に、是非禁煙を成功させましょう。
※禁煙外来の対象は、ご本人自身が禁煙を希望していることが条件となります。